甘すぎる幼馴染に砂糖漬けにされる

私の席に来てくれた優愛ちゃんと喋っていると、急に教室がざわついた。


「えっ!?天野(あまの)くんだ!」

「クラス一緒なのラッキーすぎ!」

「かっこいい... 。」


たくさんの女の子たちが、ヒソヒソと嬉しそうな声色(こわいろ)で話している。


なんだろう... 。


不思議に思って後ろの方に目を向けたとき、
ふと、一人の男の子と視線が絡み合った。


時間(とき)が止まったような感じがして、周りのざわざわも耳に入らなくて。


思わず息を呑んだ。


サラサラな黒髪、
形の整ったきれいな二重と鼻、薄い唇。


長いまつげの奥の吸い込まれそうな黒い瞳 __。


あの頃より随分成長していて、私の知る幼い男の子
とは全然違うのに、なぜかひと目見て分かった。


__まるで心が共鳴してるみたいだ、
なんて馬鹿なことを思った。


「...っ、はる、くん...?」


少し震える声で恐る恐る名前を呼んだ。


「ふふ、覚えててくれて嬉しい。久しぶり、紫乃。」


目元を緩めてふわっと微笑んだその人は。


記憶よりもずっと低くてどこか甘い声で、私の名前を呼んだ。


「___やっと会えた... 。」

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