皇太子に溺愛された商人
たぶん、好きな人かな。
そうだよね。こんな素敵な人に、恋人がいない訳がないもの。
「お花をあしらったかんざしはどうでしょう。」
私は一本のかんざしを、差し出した。
「女性に人気ですよ。特に大きな花が付いているのは、贈り物に最適です。」
私はここぞとばかりに、微笑んだ。
「いいだろう。それを頂こう。」
「はい!ありがとうございます!」
私は上機嫌で、お代を受け取った。
箱に入れて、お客さんに渡す。
「想いが伝わるといいですね。」
「想い?」
「お客さんの表情。お相手の方を本当に想っていらっしゃるんですね。」
私には分かる。
特別な想いを持っている人に、買ったのだと。
「店主、名前は?」
「美玉と申します。」
「美玉か。世話になったね。」
お客さんが笑顔になった。
この笑顔を見る為に、商売をやっているようなものだ。
「また来るよ。」
「はい。」
私はそのお客さんの背中が見えなくなるまで、見送った。
そうだよね。こんな素敵な人に、恋人がいない訳がないもの。
「お花をあしらったかんざしはどうでしょう。」
私は一本のかんざしを、差し出した。
「女性に人気ですよ。特に大きな花が付いているのは、贈り物に最適です。」
私はここぞとばかりに、微笑んだ。
「いいだろう。それを頂こう。」
「はい!ありがとうございます!」
私は上機嫌で、お代を受け取った。
箱に入れて、お客さんに渡す。
「想いが伝わるといいですね。」
「想い?」
「お客さんの表情。お相手の方を本当に想っていらっしゃるんですね。」
私には分かる。
特別な想いを持っている人に、買ったのだと。
「店主、名前は?」
「美玉と申します。」
「美玉か。世話になったね。」
お客さんが笑顔になった。
この笑顔を見る為に、商売をやっているようなものだ。
「また来るよ。」
「はい。」
私はそのお客さんの背中が見えなくなるまで、見送った。