社長とは恋愛しません!
すると柚季君は、私の手を握ってくれた。

「何言ってんだよ。次も必ず景子さんと食べるよ。」

「柚季君……」

「俺は、景子さんが好きなんだから。他の女なんて、興味ないよ。」

そして復活する胸のドキドキ。

手から伝わる体温。

すごく心地がいい。


「さてと。もう、家に帰ろうか。」

「えっ?」

「これ以上一緒にいたら、もっと束縛したくなるから。」

胸がキュンと鳴った。

束縛して欲しい。なんて思うのは、私が柚季君を好きだから。

好きだから、もっといたい。

私をもっと、捕まえていて欲しい。

「やばい。景子さんのその顔。」

いつの間にか、柚季君の顔が赤くなっている。

「先に着替えて、車に行ってて。」

そう言うと柚季君は、食べ終わった食器を洗いに行った。

「うん。」

2階への階段を昇っている時に思った。
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