社長とは恋愛しません!
社長の家に入ると、私は社長に手を引かれ、2階への階段を昇った。

一緒に朝を迎えたベッドに辿り着き、柚季君は私を押し倒した。

「景子さん。」

欲情のキス。

まるで貪るようなキスだった。

そして、私の服を脱がせ、ブラのホックを外すと、柚季君は胸の谷間に顔を埋めた。

「待って!」

「待てない。」

はぁはぁと荒い息遣いが聞こえてくる。


間違いなく、柚季君は英寿さんに、嫉妬している。

でも、そんな嫉妬で、抱かれたくない!

「乱暴にするのは、止めて。」

すると柚季君は、私をぎゅっと抱きしめた。

「ごめん。俺、あいつが羨ましい。」

私も柚季君をぎゅっと抱きしめた。

「羨ましく思ったのは、英寿さんの方だよ。」


きっと英寿さんは、昔のような規模まで、会社が持ち直してないのだと思う。

そんな中で、元彼女が選んだ人が、真田コーポレーションという大企業の御曹司。

面白いと思うはずがない。
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