社長とは恋愛しません!

第5章 ピュアな幼馴染み

柚季君と付き合う事になって、三日後。

一人の女の子が、社長室に駆け込んできました。

「ん?」

廊下を走るタタタッという音。

何だろうと思いながら、社長室のドアを開くと、私を突き飛ばして、女の子が一人、部屋の中に入って行った。

「あのー。どちら様?」

「どちら様って、こっちのセリフよ!」

白いワンピースに、麦わら帽子。

ザ・清楚なお嬢様という感じの女の子。

えっ?何?


「ちゃんと挨拶をしろ、花音。」

その女の子を見た柚季君は、怒っている。

「挨拶しろじゃないわよ!どういう事!?結婚できないって!」

結婚!?

こんな若い女の子から出て来た、衝撃の言葉。

「えーっと、えーっと。一体、どなた様?」

もう一度頭を整理しても、結局出てくるのはその言葉だけだ。

「大体、この顔を見て分からないの?芸能界に疎い訳?」

芸能界?

私は、じーっとその女の子を見つめた。
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