社長とは恋愛しません!
「いや。」

そして柚季君が、前のめりになって、私の顔を覗き込む。

「誰が来ても、景子さん以外、見つめない自信あるから。」

真っすぐな瞳に、クラクラしちゃう。

「景子さんも、そのつもりでいて。」

「いやぁ。」

でも、限界はあるでしょ。

「相手、今をときめく女優さんですよ?」

「俺には、景子さんの方が、眩しく見えるよ。」

「ぶはっ!」

何だ、そのセリフは!!

しかも、焦る私を楽しんでいるかのように、柚季君は見える。


「さて、邪魔者も去った事だし。」

「えっ?」

柚季君は立ち上がると、私の目の前にやって来た。

「少しでも、俺の気持ちを疑った景子さんに、お仕置きしなきゃ。」

「ええっ?」

柚季君の顔が、ゆっくり近づいてくる。

ちょっと!ここ!!会社の社長室ですよ!
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