社長とは恋愛しません!
いかにも英寿さんに、見せつけるようにだ。

「もしかして、もう深い関係になったとか?」

英寿さんは、柚季君にゆすぶりをかけるけれど、柚季君は至って冷静だ。

「この前もいいましたけど、景子には夢中にならない方がいいですよ。」

「それは、どういう意味ですか?」

すると英寿さんは、クククッと笑った。

「この女に夢中になると、会社が潰れますからね。」


頭が真っ白になった。

一番聞きたくない言葉だった。


「それは失礼ですけど、あなたの力量のせいなのでは?」

柚季君も、はっきりとモノを言う。

「言うね。まだ若いのに。まあ、それもあるだろうけど。」

英寿さんは、ちらっと私を見た。

「この女が来るまで、業績は好調だったんですけどね。」

私は、歯を食いしばった。

反論してやりたい。

でも、言っているのは本当の事だ。

「まあ、真田社長も、気を付けた方がいいですよ。」
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