社長とは恋愛しません!
「あの人と結婚すると思っていたのに、残念だわ~。」

「ごめんね。いつまでも結婚しないで。」

するとお母さんは、私の背中を叩いた。

「いいのよ。今のその7歳年下の社長と、結婚すれば!」

振り返ると、お母さんの目がキラキラしている。

「……お母さん、娘が玉の輿に乗るの、期待してる?」

「うふふ。お母さんが期待する前に、あなたが期待してるんでしょ。」

またニヤニヤしている。

我が母親ながら、憎たらしいよな~。


「一度、会わせてよ。」

「嫌よ。お母さん、絶対質問攻めにするもん。」

「いいじゃない。それこそ、娘を育てた甲斐があるってもんよ。」

嬉しそうに微笑むお母さん。

まあ、それは分かるから、いいんだけど。


「まあ、今後の展開を見守って。」

「もちのろんよ。」

私とお母さんは、ハイタッチをした。

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