社長とは恋愛しません!
翌日。週末。

本当は柚季君の家に、泊まりにいくはずなのに、お母さんが来た事でダメになっちゃった。

でも、たまには親孝行しないといけないし。

ちょうどいい機会だと思っている。


そして、何よりも有難いのが。

「はい、朝ご飯。」

お母さんお手製の、手料理が出てきた事だ。

「ありがとうございます。頂きます!」

「はい、ちゃんと食べてね。」

何年振りのお母さんの手料理だろう。

そう言えば、実家に帰ったのって、いつだっけ。

お父さんの顔も、ずっと見ていない。


「お母さん、いつ帰るの?」

「いやね。昨日、来たばっかりじゃない。」

なるほど。しばらくは、娘宅に泊まる気だ。

もしかして、料理の心配しなくてもいい?

ついでに、掃除や洗濯もしてくれたりして。

「ご馳走様でした。」

きちんと、両手を合わせてお礼を言わないと。
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