社長とは恋愛しません!
一応、気を遣ってくれたのね。

なんだか、柚季君が愛おしい。

私も柚季君を、ぎゅっと抱きしめた。

「なんか、今日はこのまま裸でいようか。」

「裸族?」

「で、したい時にする。」

……ん?

「それって、ずっとベッドにいるって事?」

「いや、どこでもいいじゃん。ソファーでもいいし。階段でもいいし。廊下でもできるよ。」

柚季君を見ると、ニコニコしている。

今日はやる気だと思っていたけれど、そこまでする気か。

久しぶりに会えたのを、とことん楽しむ気だな、おい。


「ねえ、いいでしょう?景子さん。」

無駄に耳元で色気を出すな。

「……うん。」

否定できなくなるじゃん。

そして、浴室を出て体を拭くと、柚季君は本当にバスタオルを腰に巻き付けて、上半身裸でリビングに向かった。

「あっ、景子さんもバスタオル一枚ね。」

しっかり、私にも釘さして行く。

仕方ないな。

私も体にバスタオルを巻き付けて、リビングに向かう。

何か、何やってるんだろう、私達。
< 173 / 295 >

この作品をシェア

pagetop