社長とは恋愛しません!
「君、いくつ?」

「女性に年齢を聞くのは、失礼だと思いますけど。」

「と言うことは、30は超えているね。」

はあ?と、私は心の中で言った。

副社長じゃなかったら、頬を叩いていたかもしれない。

「そうだよね。結婚したい年頃だよね。」

「失礼ですけど、副社長はおいくつなんですか?」

「俺?35。ねえ、俺の方が君と合うと思うけど。」

「どういう意味ですか?」

「柚季と別れて、俺と結婚すれば?」

私は、駄目だ、この男と思って、背中を向けた。

「待ってよ。」

「仕事があるんで。」

私は会議室のドアを開けて、廊下に出た。


クワ―!何なんだ、あの男!

彼氏と別れて、俺と結婚すれば?なんて、自信過剰にも程がある。

それにしても。

「はあー。」

誰が聞いても、私と柚季君、釣り合っていないのかな。
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