社長とは恋愛しません!
副社長とは、それっきりだと思っていたのに、それからも何回かお会いした。

2度目は、それこそ社長室にいた。

「社長なら、会合で外に出ていますよ。」

柚季君の仕事は、他の社長との会合もある。

今日は、お昼に懇談会だ。

「知っている。」

副社長は、ソファーに座って、煙草を吸い始めた。

「煙草は一本だけにして下さい。社長は吸わないので。」

「へえ。」

ふぅーっと、煙草の煙を吐き、副社長は煙草の煙を灰皿で消した。

「まだ、柚季君と付き合っているの?」

身体がピクッと動いた。

「……どういう事ですか。」

「この前、柚季君と別れて、俺と結婚しない?って言っただろ。」

「まさか、本気じゃないですよね。」

私は、副社長を睨んだ。

どこの世界に、上司の彼女を奪う部下がいるんだよ。

「よく考えた方がいいよ。柚季君はまだ子供だ。」
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