社長とは恋愛しません!
それから私は、仕事に没頭した。

「景子さん、今日デートしたいんだけど、定時で上がれる?」

「待って下さい。」

私は、パソコンのキーボードを押しながら、時計をチラッと見た。

「無理ですね。」

「だよねー。」

柚季君は、私のデスクの角に、ちょこんと座った。

「何で?最近、残業しまくってんの?景子さんのスキルなら、時間内に仕事終わるでしょ。」

「規定の仕事は、時間内に終わらせています。これは、自分への課題です。」

「課題?」

私は、自分のパソコンを、柚季君に見せた。

「社長を支える為に、我が社の過去の資料をあらって、まとめているんです。」

そしてまた、資料作りに没頭する。

「そんなの、誰が作れって言った?」

「言われていません。自分で必要だと思っているので、作っています。」

すると柚季君が、私の手を止めた。

「その気持ちは嬉しいけれど、たまには俺との時間を、楽しむべきだ。」

うぅー。それは、言う通りです。

私だって、柚季君と楽しい時間を過ごしたい。

イチャイチャしたい。
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