社長とは恋愛しません!
でも、このまま柚季君と関係を深めて、それでも……

結婚できなかったら?

私、もう32だよ?

もし、柚季君と別れても、直ぐに新しい人が見つかるとは、思えない。

そうなったら、仕事で生きていくしかない。

今のうちに、会社経営の事知っておかないと、プロの秘書にはなれない。


「何か、悩みまくっている顔だね。」

柚季君はそう言うと、私を抱き寄せてくれた。

「柚季君?」

「こうすると、落ち着くでしょ。」

ああ、柚季君は私の事、何でも知っている。

こうしていると、柚季君の匂いがして、だんだん落ち着く事も。

「何があったの?教えて、俺に。」

「っ……」

言えない。柚季君との結婚で、悩んでいるなんて。

「言わないと、身体に聞くよ。」

その瞬間、私の身体は宙に浮いた。

「ちょっと!」

柚季君が抱きかかえて、デスクの上に私を座らせた。
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