社長とは恋愛しません！

「あの、どうして私にそこまで、言ってくれるんですか？」

「そうですよね。昨日会ったばかりなのに。」

白鳥さんは、ニコッと笑った。

「一目惚れです。」

ドキッとした。

えっ？どうした？私の心臓。

「どうでしょう。彼、景子さんから見ると、若い人でしたよね。俺に乗り換えるって言うのも、一つの手ですよ。」

「ははは。」

副社長と言い、白鳥さんと言い、何で私こういうタイプに、言い寄られるかな。

「とても、いいお話だと思うのですけど。」

「でしょう。」

「私、社長とは恋愛しないので。」

私も、とびっきりの笑顔で、返してやった。


「それは、過去に苦い経験を、お持ちだからですか？」

「そうですね。」

ここはもう、本気で断った方がいいな。

「なので、お気持ちに応える事はできません。」

私は、丁重に頭を下げた。

「分かりました。でも、料理は全部食べて行って下さいね。」