社長とは恋愛しません!
「はい。ありがとうございます。」

結局私は、コース料理をデザートまで食べて、お代も白鳥さん持ち。

いい思いをして、帰って来た。

「はぁ。久しぶりに男性に告白された。」

ベッドに横になっても、まだドキドキしている。

柚季君がいなかったら、どうなっていたかな。

でも、あの人では私の考えを崩せないと思う。

もう一度、社長でも恋愛してみようと思ったのは、柚季君だから。

「あー、柚季君。会いたい。」

私は、二人で撮った写真を見ながら、その日は眠りについた。


その三日後。

私のスマホに、一通のショートメールが届いた。

相手は、白鳥さんだ。

「この前のお礼の、返事かな。」

たぶん業務用端末だと思うけれど、食事のお礼を白鳥さんの電話番号に、ショートメールで送った。

そして、そのメールを見て、私は目を大きく開けた。

【依田景子さん。もしよろしければ、当社で秘書として働きませんか?報酬は今の会社の倍出します。】

こ、これは!ヘッドハンティング!?

いやいや、私はヘッドじゃないから!

だとしたら……引き抜き?

私は、その文章を茫然と見てしまった。
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