社長とは恋愛しません!
「本当は、こんな場所じゃなくて、仕事中に聞くものだと思うんだけど。景子さん、仕事中は忙しそうだから。」

「そうだね。」

はははと笑って、私は水面を見た。

「よく、分からない。」

私はそう答えた。

「今は、柚季君のサポートしたくて、経営資料作っているけれど、だからと言って、それを他に活かせるか分からないし。」

「うん。」

柚季君は、黙って私の話を聞いてくれる。

「駄目かな。32にもなって、目標がないなんて。」

「それでもいいと思うよ。」

柚季君は、私を抱き寄せた。

柚季君の手。自然に私の胸を触っている。

「女性も32になると、プライベートを充実させようとするでしょ。景子さんは、俺との生活を充実させてください。」

「はい、分かりました。」

シャキッと、敬礼する。

「でも、勿体ないな。景子さんぐらい仕事ができるんだったら、もっと大きな会社の、秘書課に所属できるでしょ。」

「秘書課!」

あの小説とか、漫画に出てくるような、女の園!

そして、社長と結婚するとか、秘書課の課長と恋愛するとか、ハイスペ男子との恋に、華を咲かせるのよ。

「私は、いい。」

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