社長とは恋愛しません!
「そんなに俺を見ていて、飽きない?」

「飽きない。柚季君、本当にカッコいいから。」

すると柚季君は、私を抱きかかえてくれた。

「じゃあ、今日は頑張らないとな。」

柚季君の匂いに包まれて、私は柚季君と一緒に、階段を昇る。

寝室は、私達の宝箱みたいだ。

「いつまで、柚季君にドキドキしているのかな。」

「きっと、飽きるくらいの時間が流れるまでだよ。」


柚季君に、私が飽きる?

そんな事、絶対にないと思う。

この時間を、一瞬一瞬、大切にしているから。


週明け。

会議から戻って来た柚季君は、息を切らせながら、社長室のドアを開けた。

「どうしたんですか?社長。」

「どうしたもこうしたもない。今、明彦さんから聞いた。」

柚季君は、私を壁際に追い詰めると、壁をドンッと叩いた。

「未来社の白鳥社長だったんだな。あの男。」

「柚季君……」

「未来社に、引き抜きの話があるんだって?」
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