社長とは恋愛しません!
柚季君は、私の前に立ってくれて、白鳥さんが近づけないようにしてくれている。

「ふーん。英寿に聞いていたのと、少し違うな。」

「英寿さん!?知ってるんですか?」

「同じ大学でね。昔から結構、仲がいいんだ。」


まさか、英寿さんとも仲がいいなんて。

このネットワーク、馬鹿にできない。


「いいさ。このまま立ち話もなんだから、3人でどこかの店に入ろう。」

白鳥さんは、そう言うと私達とは反対側に、歩き出した。

私と柚季君は、このままついて行くか、顔を合わせる。

「取って食いはしないよ。ほら。」

私が行こうとすると、柚季君が頭を左右に振った。

「大丈夫です。」

「でも。」

「大丈夫ですって。」

私は柚季君の腕を掴んで、白鳥さんに付いて行った。


入ったお店は、直ぐの居酒屋だった。

この前は、すごい高いお店だったのに、このギャップ。

「入って入って。実は俺の行きつけの店。」
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