社長とは恋愛しません!
「私は、柚季君と一緒にいたい。」

はっきりと、言わなきゃ。

「それに、この会社の事をもっと、知りたいんです。」

恋愛だけじゃなくて、仕事でもこの会社がいいって。

「私は、あなたの事を、優秀な上司だと思っています。」

「俺を?」

「だから、未来社に行けなんて、言わないで下さい。」

私は、柚季君をぎゅっと、抱きしめた。

「ありがとう、景子さん。」

柚季君からの、額にキス。

ああ、このまま甘えたいな。


「景子さんに、そんな事言われるなんて、思わなかった。」

「そんな事?」

「俺、7歳も年下だし。社長職に就いてまだそんなに経っていないし。景子さんや明彦さんがいなければ、仕事もできないよ。」

「そんな事ない!」

私は柚季君の顔を見つめた。

柚季君は、苦笑いしていた。

「そう言ってくれる景子さんだからこそ、側に置きたい。」

「柚季君……」

彼は私の頬に、手を当てた。
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