社長とは恋愛しません!
「いや、ただの噂だよ。」

「噂でも、そんな噂が立てば、売上に影響するじゃないですか!」

「まあ、そうだね。」


私がいなくなった途端に、会社が潰れそうになる?

まただ。

私のせいで、会社が無くなる。

私は、前の会社の事を思い出した。

あの時も、最初は噂だった。

英寿が、『大丈夫、大丈夫。ただの噂だから。』って。

私もそれを、信じていた。


「社長、申し訳ありません。真田コーポレーションに、行かせてください!」

私は、白鳥社長に頭を下げた。

「落ち着いて。俺が関係筋から、話を聞くから。」

「自分の目で、確かめたいんです!」

もう、あの時の同じ思いは、したくない!

「分かった。今日はもう、あがっていいよ。」

「ありがとうございます。社長。」

私は荷物を持つと、走って会社を出た。
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