社長とは恋愛しません!
「えっ?」

何を言っているの?この人。

普通の副社長だったらって?

「前社長が病気で倒れた時、社長職を継ぐのは副社長の俺だった。」

「はい?」

思わず私も低い声出してしまった。

「だが、来たのはこんなお坊ちゃまだった。」

私は、柚季君を見た。

えっ?取締役会で、正式に決定されたんじゃないの?

「明彦さんの言っている事は、本当だよ。俺は、父親に言われて来ただけだ。」

「そんな!でも、前社長が指示したのだから、柚季君が正式な社長よ!」

副社長は、鼻で笑う。

「やっぱり、取締役会にかけるべきだったな。」

「何言ってるんですか?」

「社長職は、俺がなる。柚季君こそ、副社長になって俺の下で働いたら?」

完全にパワー関係、副社長の方が上だ。


「そんな事は、させないわ!」

柚季君と副社長は、私の方を見た。

「景子ちゃんが、決める事じゃないだろ。」
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