社長とは恋愛しません!
副社長の低い声、何気に怖い。

でも、負けない!

私は、今度は”社長”を守るのよ!


「ここ2週間の売上を競い、勝った方が社長職になると言うのは、どうですか?」

「はははっ!」

副社長はなぜか、お腹を抱えて笑っている。

「最近の売上、見てから言ってる?」

「えっ?」

私は改めて、売上報告書を見た。

「俺の一派が、全部売上作ってるんだけど。」

「ええっ!?」

何それ、副社長一派って言うのが、この会社に存在するの!?


「まあいい。俺の一派と、それ以外で競えばいいんだろ。期間は2週間?いいよ。」

うっ!余裕だ!この人、滅茶苦茶余裕だ!

「2週間後が、楽しみだよ。」

そう言って、副社長は社長室を出て行った。

残されたのは、意気込んでいる私と、意気消沈の柚季君。

「無理だよ、景子。」

「何言ってるの!柚季君がそんなんじゃ、勝てるモノも勝てないでしょ。」
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