社長とは恋愛しません!
「ええっ?」

部長達は驚いている。

そうだよ。柚季君以外になるかもしれないんだよ。

「だとしても、我々は営業の畑ではないですし。」

「営業部長は、副社長派ですからね。」

何と、部長達も柚季君と同じ気弱だ。

そうだよね~。

やっぱり世の中、営業や販売の第一線で働く方と、事務や庶務等の裏方に別れる。

文字通り、この5人の部長達は裏方の方。


「じゃあ、社長を始め皆さんは、副社長が社長になってもいいと?」

私は本心をついた。

すると部長達は、一斉に下を向く。

自分達は、決められた社長の元で働くと言った感じね。

「皆さんは、真田社長をどう思いますか?」

柚季君はびっくりしている。

「どうって、若い感覚で我々にとっては、新鮮ですよ。」

「まだお若いのに、一生懸命我々を引っ張ろうとして。ねえ。」

でもそれも、本人の前だからそう言っているんだよね。

しかも、若いだけという感想が、見え見え。

これはやっぱり、難しいんだろうか。
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