社長とは恋愛しません!
タクシーが、社長の自宅に着いて、私達はタクシーを降りた。

「入って。」

社長の自宅は、意外にも一軒家だった。

25歳で、一軒家を持つなんて、やっぱりお坊ちゃまだ。


階段を昇り、家の中に入る。

「お邪魔します。」

「ああ。」

広い玄関。白を基調にして、清楚な感じが広がる。

靴を脱いで、スリッパに履き替えると、直ぐにリビングが飛び込んできた。

「そこに座って。」

社長は、大きなソファを指さした。

「コーヒーでも淹れるよ。」

「あっ、私が淹れます。」

荷物をソファに置いて、私はキッチンに向かった。


「初めて来た時ぐらい、俺に淹れさせて。」

また胸がキュンとした。

何?さっきから、私どうしちゃったの?

社長相手に、7歳も年下の男子にキュンキュンするなんて。

30歳も超えているのに、恥ずかしい!
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