社長とは恋愛しません!
そして約束の2週間後が来た。

社長派と副社長派。

どっちが売上が上だったか、売上報告書をその場で、計算する。

折り返し地点では、副社長派が圧倒的にリードしていた。

けれど、残りの1週間で、社長派が盛り返した。

先日も接戦だった。


「発表します。社長派前日の売上105万円、副社長派110万円。この分を足すと……」

キーボードを押す手が震える。

「合計、社長派1.350万円、副社長派1.348万円。勝ったのは僅差で社長派です!」

すると企画部長は、総務部長はじめ、社長派の部長達が、一気に万歳した。

「くそっ!」

副社長は、ものすごく悔しがっている。

差も2万円じゃ、諦めきれないよね。


「やったね、柚季君。」

すると柚季君は、ニコッと笑った。

「俺の力じゃないよ。部長達の力だ。」

「でも、皆柚季君を社長にしたいって、頑張ったんだよ。」

「有難い事だね。」

そして私の左手の薬指には、0.5カラットのダイヤモンドの指輪が、光っていた。
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