社長とは恋愛しません!

第2章 社長とは恋愛しません

翌日、私は社長の顔を見る事ができなかった。

社長が、私を口説くなんて、有り得ない。

私は、対応方法を間違っていなかった。

なのに。なのに。胸のドキドキが止まらない。


「そう言えば。」

「は、はいっ!」

突然社長に話しかけられ、声が上ずってしまった。

「なに、驚いてんの。」

「いえ。驚いてません。」

まさか、昨日の夜の事、まだ意識してるなんて言ったら、社長、どう思うかな。


「今週末の俺の予定、何か入っている?」

「確認します。」

スケジュール帳を見ると、橋田氏パーティーと書いてある。

「橋田氏のパーティーがあります。」

「パーティーか。」

意外に社長は、ため息をついた。

こういうの、好きそうなのに。

「橋田さんには、お世話になっているから、嫌でも出ないとな。」

「はい。」
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