社長とは恋愛しません!
週末。私は、社長に買って貰ったドレスを着て、パーティーにのぞんだ。

「おっ!髪、アップしたのか。似合ってるよ。」

社長は、私に腕を差し出した。

男性にエスコートされるのも、久しぶりだ。


でも、パーティーに出席して、分かった事がある。

女性の視線が、全部社長に降り注がれるという事だ。

「まあ。」

「きゃあ。」

右側の人も、左側の人も、隣に私がいるって言うのに、社長を見つめている。

それは単に、目の保養で見つめている訳ではない。

明らかに、社長を誘っている視線だ。

隣にいる私に対して、それは失礼じゃないのか?

それとも、私なんてお構いなしなんだろうか。


「モテますね、社長。」

「ん?ああ、女性の視線?気にしないで。君の方が可愛いよ。」

急に顔が熱くなる。

こんなところで、可愛いだなんて。

社長、口が上手すぎる!


「真田社長。」
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