社長とは恋愛しません!
側にあったコップに水を入れ、社長の側に座った。

「社長、お水です。」

「飲ませて。」

社長の顔が近づく。

落ち着くのよ。これは、水を飲ませるだけなんだから。

社長の口に、コップを近づける。

ゴクッゴクッと音がして、社長の口から吐息が漏れる。

私は、コップをグッと握った。

社長、吐息まで甘い!


ー 景子。 ー


何故か、フラッシュバックする、元カレの声。

あの人も、吐息が甘かった。

ううん!もう決めたんだから。

社長とは、恋愛しないって。


「じゃあ、社長。私は帰ります。」

一礼をして、立ち上がった。

その瞬間、社長が私の腕を掴んだ。

「もう、帰るの?」

「あっ、はい。」

「もう少し、側にいて。」
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