社長とは恋愛しません!
一番悲しかったのは、神崎社長から、別れを言われた事。

「景子、俺達別れよう。」

「神崎さん、私、神崎さんに付いていきます。」

確かに出会ったのは、社長の神崎さんだけれども、そんなの関係ない。

私は、神崎さん自身が好きなんだもの。

「嬉しいよ、景子。」

私の気持ちは、受け入れられたのだと思った。

「だけど、一人になりたいんだ。」

「えっ……」

「一人になって、一からやり直したいんだ。」


私は、彼の意見を尊重して、神崎さんから離れた。

それ以来、神崎さんとは連絡を取っていない。


私にとって、神崎さんは眩しい人だった。

でも、彼にとっては、私はただの付属品だったのかもしれない。

苦労を共にするまでは、思っていなかったようだ。


だから私は、もう社長とは付き合わないと決めた。

ううん。もしかしたら、真田社長は違うかもしれない。

でも、また神崎社長のように、会社が傾いて、捨てられたら……

< 64 / 295 >

この作品をシェア

pagetop