社長とは恋愛しません!
「勘弁してください。」

「ははは!」

社長は笑うと、自分のデスクに戻って行った。

仕事中に口説くのは、本当に止めて欲しい。

未だに、ドキドキが止まらない。


社長にドキドキするって事は、私は社長を好きなんだろうか。

いや、口説かれるのが久しぶりで、気持ちが慣れていないから、ドキドキしてるのよ。

決して、社長にドキドキしてる訳じゃない。

決して……


私は、社長の方をちらっと見た。

書類に、決裁をしている表情は、例え年下でもカッコイイ。

そんな事を思ったら、余計ドキドキしてきた。

そして、決まずい事に、社長と目が合う。

「なに?」

「いえ。何でもないです。」

私は慌てて、パソコンの画面を見た。

「そう?俺の事、見つめていたように見えたけど。」

「だから、そういう事、止めて下さい。」

「いや、いいんだよ。俺を見ても減るもんじゃないし。」
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