社長とは恋愛しません!
バスタオルで体を拭き、用意されていたバスローブに、身を包んだ。

「シャワー、浴びました。」

「うん。」

すると社長は、緊張した面持ちで、私の前に立った。

ああ、私。

今日、この人に抱かれるんだ。

私が目を閉じると、身体が浮いた。

「社長……」

見ると、社長が私を、お姫様抱っこしている。

「柚季って、呼んで。」

私は、ゴクンと息を飲んだ。

「柚季君。」

見ると、柚季君の顔が、赤くなった。

「何か、新鮮な感じ。」

「私も。」

そして、柚季君はそのまま階段を昇って、部屋の中にあるベッドに、私を降ろした。

ああ、フカフカだな。このベッド。

それと同じくらいに、胸がドキドキしている。

「柚季君。」

もう、私。覚悟決めたよ。

< 92 / 295 >

この作品をシェア

pagetop