社長とは恋愛しません!
目を閉じて、さあ、いつでも来い。

すると覆いかぶさったのは、柚季君ではなく、布団だった。

「えっ……」

「今のまま、景子さんを抱きたくない。」

「はあ?」

私は思わず、起き上がってしまった。

何で?ここまで、用意したのに。


「景子さんは、俺の事好き?」

「それは……」

私は胸をぎゅっと押さえた。

「俺は、景子さんの心が欲しい。それには、今身体を繋げても、無駄だと思う。」

「柚季君……」

「今日は俺、下で寝るね。おやすみ。」

ベッドから離れようとする柚季君の腕を、私は掴んだ。

「柚季君を、ソファーで寝かせる真似はできないよ。」

「ははは。こう見えても、頑丈だから大丈夫だよ。」

「社長はベッドで寝て下さい。私が、ソファーで寝ます。」

私はベッドを出た。

「それこそ、女性をソファーで寝かせられないよ。」
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