社長とは恋愛しません!
「いえ、社長こそ。」

「いや、女性こそ。」

私達は、顔を見合わせて笑った。

「……一緒に寝ましょうよ。」

社長は、フッと笑った。

「案外、酷な事言うね。景子さん。」

「私が欲しいのなら、一晩くらい我慢してください。」

「あー、しんどい。」

柚季君は、そう言いながら、ふいに私にキスをした。

これで、何回目のキスだろう。

意外に、キスは慣れてきた。

「シャワーを浴びて、頭冷やしてくる。先に寝ていて。」

そして柚季君は、部屋から出て行った。


「あーあ。」

私はベッドにダイブした。

念入りに体洗ったのになぁ。

がっかりしている自分がいる事、案外受け入れている。


好き。

柚季君が、好き。
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