社長とは恋愛しません!
気づいたら、朝になっていた。

「うーん。」

腕を上げようとすると、柚季君の腕が邪魔する。

柚季君、本当に私を抱きしめて寝ていたんだ。

ちょっと、胸がジーンとしてくる。

辺りは静かだ。

柚季君は、まだ寝ているのかと思って、振り向くとスーッと寝息を立てて寝ていた。

前髪が目にかかって、無駄に色気を出している。

カッコいい。

朝から胸がドキドキする。

「何、見てるの?」

ふいに、柚季君がしゃべって、驚いた。

「お、起きてたの?」

「そんなに見つめられたら、寝てられないよ。」

そして柚季君は、腕を私から離すと、大きく背伸びをした。

そんな彼を見る事ができて、幸せだ。


問題は、私達は付き合うのかと言う事だ。

セックスもしないまま、二人で朝を迎えて、こうしてベッドでお互いの顔を見ている。

普通だったら、付き合っていても、おかしくはないと思うのだが。
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