キミの隣は特別席
「灘崎さん何しに来てたの?」
「あ~…今度アイツの父親に会う約束してもらったんだよ。」
敵のアジトに行くの?!なんで?!
「どうして?」
「どうしてって、灘崎を説得しても聞かないから。父親を説得するんだよ。説得よりも脅しかな?」
脅し?何するつもりなのよ!危なくないの?!敵のアジトに行くって!
「心配するな。」
「心配なんかしてない!」
なんでこいつの心配しなきゃいけないのよ!
「顔に嘘って書いてある。俺のこと心配なんだ?」
はぁ?何言ってんの?!
「家ついた。マナはテストの心配だけしとけばいいんだよ。」
ポンと頭に優一の大きい手がのった。
「危なくないの?灘崎さんの父親にあって。」
「大丈夫。じゃーな」
優一は自分の家の方に歩いて行った。
本当に大丈夫かな?
あたしの心の中に優一を心配してる部分があるのに気づいた。
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