キミの隣は特別席
「いいじゃん!たぶんもう雪音ついてるよ。」
松堂は優一が怒ってるのを気にしないで話した。優一はため息をつき、何も言わなくなった。
「マナちゃん…」
あたしの隣にいる絢が小声で言った。
「どうしたの?」
「あたしたち行ってもいいのかな?」
「いいじゃない?」
「何こそこそ話してんだよ。」
優一に声をかけられた。
「あたしたち行っていいの?」
「いいよ、別に。
樹、水もらっていい?」
「いいけど、雪音のは飲むなよ。」
「わかってる。マナちょっと足どけで。」
言われた通り足をどけた。優一は小さな白色の箱の蓋を開けた。
「冷蔵庫?」
「そうだけど?」
小さくて白色の箱から冷気がでてきて足を少し冷たくした。その中には、数本のペットボトルが入っていた。優一は口の開いてないペットボトルを出し、飲んだ。
「そろそろつくよ。」
.