キミの隣は特別席

「あっ、やっぱりもう着いてる。」

松堂は窓の外を見て言った。


…松堂のこの車と同じぐらいの高級車が停まってる!?


優一のマンションの前に停まった。それと同時に高級車から女の子が出てきた。

ブラウンのふんわりした髪型、化粧も薄め、目は大きくて二重。背はあたし(161cm)より低い、一言で言うと、かわいい。


「樹!」

松堂を見た途端、女の子は松堂に飛びついた。松堂はバランスを崩して倒た。


あたしと絢は呆然とその光景を見ていた。


「おいっ、雪音離れろ。」

雪音と呼ばれる女の子は、松堂から離れた。

「ごめんね、樹」

「いいよ、雪音ケガない?」

「ないよ。」



…なんでしょうか、この甘い空間は…


「樹、雪音、外ではやめろって言っただろ。マナと佐原が驚いてる。」

優一の一声で松堂たちは謝ってきた。







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