キミの隣は特別席
「そんなに説得するの大変なの?」
と松堂に聞く。
「最近やっと、聞いてくれるようになったんだよ…2学期に間に合うかな?って感じ」
とため息をついた。
食べ終わったので、お皿とかを片付けたら、雪音ちゃんが机の上にアルバムらしき本を出した。
「そうそう!優一、部屋片付けてたらこんな物が出てきた。」
「アルバム?」
「うん。」
赤色の少し分厚いアルバムを開いた。一番最初に貼ってある写真は、6人の子供が写っていた。
「誰?」
と尋ねると、雪音ちゃんが写真の右端の人を指した。
「この人は樹のお姉さんの葉月さん前にいるのは樹。その隣にいるのはあたしで、あたしの後ろにいるのは雅兄さん。兄さんの隣にいるのは優一のお兄さんの優輝さんで前にいるのは優一だよ。」
「松堂くんのお姉さんすっごく綺麗~」
と絢が言う。
「今は、医者のたまごだよ。」
「医者?!」
とあたしと絢の声が重なった。
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