キミの隣は特別席
「あれ?お前ら知らないの?」
優一が首をかしげた。
「何を?」
「樹んちはこの辺じゃ一番大きな病院だよ。」
「?!」
「ちなみに、あたしんちは優一の所同じでいろいろしてる。ホテルとかデパートとかいろいろ。」
…すごい…なんなのこの人たちは…
隣に座っている絢もさすがに驚いていた。
次のページには、小学生ぐらいの柔道着を着た優一と松堂、可愛い服を着た雪音ちゃんが写っていた。しかも、優一はトロフィーを、松堂は賞状を持っていた。
「懐かしいなこれ。」
優一はそう言って、写真を見た。
「柔道してたの?」
「中学までな」
「俺ら柔道と空手をしてた。」
と松堂。
「させられてたんだよ。母さん達が自分の身は自分で守りなさいって言っててな。」
と優一が懐かしそうに言った。
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