キミの隣は特別席

-8月-

「おはようございます。」

マナを迎えに家に来た。

おそらく、マナの母親。顔が似てる。

「どちらさま?」

…なんて説明しようか…?



「お、お母さん!!!」

「あら、何?慌てて?」

母親を押しのけてマナが出てきた。

「今日から旅行だっけ?」

「そうだよ!行ってきます!」

「待ちなさい!」

母親はマナの腕を掴んだ。

「彼誰なの?マナの彼氏?」

興味津々で聞いてきた。

「初めまして、春沢優一です。マナさんとは…」

お付き合いしてますと言おうとしたら、マナに口を押さえられた。


「ちょっと何言おうとしてんのよ!」

ぼそぼそと俺の耳元で言った。

「実際の話を使用としただけだ。」

本当は付き合ってないけど…



「春沢…あっ!!」

「何?お母さん?」


.






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