キミの隣は特別席

「昨日は泳いでたから。別に目悪くないけど?」

「えぇ!?じゃあ黒縁メガネは?」

「これ?これは、兄貴からもらった伊達メガネ。」

メガネを取って、マナに渡した。

「かけてみろ。度なんてはいってねぇよ」

「本当だ。」

「それ、兄貴が高校の入学祝いでくれた。」

「太っ腹だね。メガネって意外と高いよね?」

「知的に見えるから上げるって言ってたな」

メガネを受け取りながら言った。

「知的…」

マナが小さく呟いた。


「あっ‥休み明けね課題テスト負けないから!」

いきなりメガネからテストかよ!?

「精々がんばれ」

そう言うと、マナに睨まれた。
俺たちのやり取りを隣で佐原がくすくす笑っていた。







「ごちそうさま!美味しかったね」

と佐原が手を合わせて言った。

「そうだね」

とマナ。

「そろそろ行くか…魚買って帰るんだろ?」

と聞くとマナたちがうんと言った。






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