キミの隣は特別席

「出なよ、絢!」

「嫌だよ。」

「どうして?」

こそこそと絢と話している。


「佐原さん!出てよ!」

クラスメートが絢の周りに集ってきた。

「えっ…でも…」


「あっ、ミスコンもクラスの点数になるぞ。」

と先生が言った。

「マジ!?佐原さん出て!!」

絢は嫌そうな顔をしたけど、クラスメートに押し切られて。

「わ、わかった。」

「優勝間違えなし!!」

クラスが尋常じゃない盛り上がりを見せた。




「絢…」

「マナちゃん!どうしよう!!」

下校中、絢が心配そうに言った。

「何かあったの?」

優一も一緒に下校していた。灘崎さんのことが終わったのに一緒に下校している。

あたしにとって何だか嬉しい…


「絢がミスコンに出ることになったの。」

「ミスコン?」

頷いた。

「それって、新聞部と写真部が主催するの?」

「うん。」

「俺も出るよ。ミスターコンテストっていうのに」

「マジで!?」

やっぱり優一はかっこいいからね!!





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