キミの隣は特別席

「終わったよ!ついでにメイクしていい?」

「そんなの悪いよ!!」

絢が顔を振って断るけど、

「あたしがしたいの!いい?あとマナちゃんも。」

「あたしも!?」

雪音ちゃんが頷いた。

「はい、2人とも座って!」



雪音ちゃんにメイクしてもらうこと30分ぐらい…


相川さんたちクラスメートが遅いから呼びに来てくれた。

…のが、間違いだった…

「すご~い!!!佐原さん、城田さん綺麗…」

みんなうっとりしてる!!?

「雪音ちゃん鏡貸して!」

「えっ?…はい。」

鏡を覗き込むと…

誰これ?!あたし?


「マナ?」

「ん?」

顔上げると、優一が立っていた。

近いよ!!

「化粧するとやっぱり変わるな?」

「そだね…」

グイッと顎を掴まれた。

「何するのよ!!」

「別に…」

あたしの顔はおそらく真っ赤だろう…

「くっくく…顔、真っ赤!」

「…っ!!」

優一は手を離して、お腹を押さえて笑い出した。

こいつはっ!!!

「外に出やがれ!!」

「いて!」

叩いて教室の外に追い出した。

「マナちゃん?そこまでしなくても…」

呆れる絢。




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