キミの隣は特別席
「ラブラブだねぇ!!」
相川さんが言われた。
「春沢くんの笑ったところ初めて見たよ。」
とクラスメートたち。
「そうなの?」
何回か見たことあるかな?
「優一は普段笑わないから。」
と雪音ちゃん。
やっぱり、幼なじみだな…雪音ちゃんは…
「はい、絢ちゃんできたよ?目開けていいよ?」
雪音ちゃんが言うと、絢がゆっくりと目を開けた。
「あ、絢…」
「佐原さん…」
ここにいる全員が絶句した。
綺麗すぎる…黒髪のシンデレラ!!
「力作だよ!!」
満足気に言う雪音ちゃん。
「櫻木さん…どこで習ってるの?メイク。」
相川さんが尋ねた。
「先生は母さんかな?」
「もしかして、母さんって櫻木露さん!?」
「そうだよ。今は特殊メイクを専門にしてるけどね。」
雪音ちゃんは化粧品をボックスにしまいながら言った。
「雪音、樹、教室に戻るぞ!?」
優一が入ってきた。
「うん。もう始るの?」
「あと、10分。」
「わかった。樹、戻ろう!!」
「うん。雪音。」
松堂はさりげなく雪音ちゃんのメイクボックスを持ってあげた。
いい彼氏だよねぇ…松堂もこういうシーン見ると…
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