キミの隣は特別席

日が傾き廊下がオレンジ色になっている。

「ただいまの時間を持ちまして、今年度の文化祭を終了します。
生徒のみなさんは片づけを始めてましてください。」

放送がかかり、それぞれの教室に戻った。



「あっ!佐原さんたち戻ってきた!」

相川さんが叫んだ。もうすでに、教室が片付いていた。

「遅いよ!?」

クラスのみんなが一つの机を囲んでいた。

「ごめん!どうしたの?」

「今、売り上げを計算してたの!もしかしたら1位かもよ!!」

うそ!?

「佐原さんと城田さんのおかげだよ!!」

ほとんど絢の力でしょ?



「打ち上げするけど行くでしょ?」

相川さんに尋ねられた。

「絢どうする?行く?」

「涼ちゃんが百合子さんの店に行くって言ってたから。」

「百合子叔母さんの所?」

「うん。マナちゃんも行く?」

「そうするよ。」

百合子さんとはあたしの叔母。叔母夫婦はレストランを経営している。




「相川さん!ごめん、行けない!」

「そっか残念。」


そのあと解散になった。



文化祭ではいろんなことがあったな…

優一が好きなんだとはっきり自覚したし。

部長に疑われたけど、優一と離れたくないって思ったからそう言ったんだ…


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