キミの隣は特別席

「マナ、クリスマスイブの夜空いてるか?」

昼休み、弁当を広げて食べている最中に聞いた。

「空いてるけど?」

なんで?目で訴えてくる。

「実はさ、その日春沢が主催するパーティーがあるんだ。それについてきて欲しい。」

「えっ!?」

そりゃ~驚くよな…いきなりパーティーに来てくれって…


「マナちゃんのドレスはあたしが用意してあげるから!」

と雪音。

「えぇっ!?」

「雪音、気が早い。」

注意をした。



「そのパーティー、男女で行かないと行けないんだ。」

「違う人誘えばいいんじゃないの?」

思いつかないからマナを誘ってんだよ!それと…

「俺が行かなかったら春沢の恥になるだろ?しかも中学ん時とかの女子になんか頼めるか!」

「なんで?」

「勘違いする女とかいるだろ?」

それで何回か最悪な目にあってるし!!

「ふ~ん。」

「来てくれる?」

そう聞くと、マナと佐原、雪音が後ろを向いてこそこそ話をしている。

何話してんだ?




「わかった。」

「マナちゃん!がんばれ!」

なんだ?



「優一!あたし行くから。」

雪音たちが説得してくれたのか。

「ありがとう。」



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