キミの隣は特別席

「お口に合うかわかりませんが…」

俺の前にカレーが置かれた。

「ありがとうございます。」



「どうして1人暮らしを?」

マナの父親に尋ねられた。

「兄夫婦の邪魔かなっと…親たちも出て行ってたので」

「いいお兄さんとお姉さんだったじゃない?」

俺の隣でカレーを食べているマナが言った。

「マナ、次期会長と会ったのか!?」

マナの父親は驚きの声をあげた。

「うん。優一に頼まれて。」

「こら!何呼び捨てにしてんだ!」

「いいんですよ!俺が呼んでいいと言ったので。」

「そうですか…」






食べ終わり、帰ることにした。
玄関まで見送ってくれている。

「また、食べに来てください。」

微笑みながらマナの母親が言った。

「はい。カレーとってもおいしかったです。」

母さんあんまり料理しなかったからな…

「マナのことよろしくお願いします。」

マナの父親に頼まれた。

クリスマスイブのことかな?




玄関の外までマナは出てきた。

「寒いからいいのに、見送りは。」

「言いたいことがあって。」

「言いたいこと?」

何だろう?



.
< 219 / 342 >

この作品をシェア

pagetop