キミの隣は特別席
「お口に合うかわかりませんが…」
俺の前にカレーが置かれた。
「ありがとうございます。」
「どうして1人暮らしを?」
マナの父親に尋ねられた。
「兄夫婦の邪魔かなっと…親たちも出て行ってたので」
「いいお兄さんとお姉さんだったじゃない?」
俺の隣でカレーを食べているマナが言った。
「マナ、次期会長と会ったのか!?」
マナの父親は驚きの声をあげた。
「うん。優一に頼まれて。」
「こら!何呼び捨てにしてんだ!」
「いいんですよ!俺が呼んでいいと言ったので。」
「そうですか…」
食べ終わり、帰ることにした。
玄関まで見送ってくれている。
「また、食べに来てください。」
微笑みながらマナの母親が言った。
「はい。カレーとってもおいしかったです。」
母さんあんまり料理しなかったからな…
「マナのことよろしくお願いします。」
マナの父親に頼まれた。
クリスマスイブのことかな?
玄関の外までマナは出てきた。
「寒いからいいのに、見送りは。」
「言いたいことがあって。」
「言いたいこと?」
何だろう?
.