キミの隣は特別席

「帰りました。」

リビングを入ると、スーツを着た兄貴がいた。

どっか行くのか?

「やっと来たか!」

「何の用事で呼んだんですか?」

棘のあるような言い方をした。

なんで呼ばれたかわかった気がする…

「亜季!」

「は~い!今行く!!」

奥から義姉さんの声がした。

美紀はもう1歳か…



義姉さんが美紀を連れてリビング来た。

「よろしくね?」

「あ、はい…」

大きなリュックと可愛く二つに髪を結わえた美紀を渡された。

「じじい共と昼飯食うの嫌だなぁ~」

ため息をリビングを出て行った。

会食か…お気の毒に…俺も大学出たらこうなるのかな?



「この中に着替えとか入ってるから。」

「何時に帰ってくるんですか?」

「さぁ?わかんない。帰ってきたら連絡するわ。」

わかんないって…この夫婦は!?



この家に居てもつまんねぇから、雪音たちの所に行くか…



「美紀!遊びに行くか?」

「どこに?」

首をかしげた。

「雪音姉ちゃんのところ。」

美紀が雪音を本当の姉のように慕っているのを知っている

「行く!!」

よし行くか!



広いから車がいいけど…兄貴たちが杉本さんに乗せて行ってもらっているからないし。
仕方がないな…


「歩くけどいい?」

「うん!!」



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