キミの隣は特別席
「よぉ!久しぶり春沢!」
数人の男子が話しかけてきた。
「久しぶりだね。元気にしてた?」
優一、いつもと口調が違う…
「あぁ、春沢も元気だった?松堂たちがいなくなって女子たちが元気なくしてて」
「そのほうがいいかもしれないぞ。今までがうるさすぎたんだよ」
別の男子がそう言う。
やっぱり優一モテてたんだ!
「この子は?」
話をかけてきた男子があたしを指した。
「俺の恋人のマナ」
グイッとあたしを抱き寄せにっこり微笑んでそう言った。
「そうか。女子たちが悲しむだろうな!」
「嫉妬されそうだな」
嫉妬か…
「「「春沢くん!!」」」
甘ったるい猫声で呼ばれた。優一と振り返ると男子よりも大人数の女子たちが立っていた。
皆、化粧濃いな…
「皆久しぶりだね。」
営業スマイル…
「春沢くんも久しぶりですね!」
「なんでこの前の私の誕生日パーティーに来てくださらなかったの?」
「ごめんね」
いつもこんな顔してくれてたらいいのに…女の子たちが羨ましいな…
「この子誰?」
「紹介するよ。俺の恋人のマナ。仲良くしてあげて」
「恋人?嘘!?」
一斉に女子たちの視線がこちらを向く。
怖い…
ちくちくと視線が突き刺さる
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